My許嫁はイカレポンチ?

「行くぞっ!」

「うんっ。」

2人同時に席を立って、

なぜか手を繋いで走り出す。

悠は、めっちゃ足が速いから、手を繋いでないと

あたしが置いて行かれちゃうからかもしれない。

「「「「待てーっ!!話詳しく聞かせなさいよーっ!!」」」」

「ひぃーーっ!」

女子怖いっ!ゾンビ映画の、ゾンビに追いかけられてる

気分になってきたっ!

「琶炉っ!ここだっ!」

「よしっ!」

あたしは、逃げ込むように悠と校長室に駆け込んだ。

「「ふぅ・・・・。」」

扉に背中をあずけて、

ぜぇぜぇ、と息をする。

「つ、疲れたぁ・・・。」

「しばらくは出れねーかもな。」

これはちっと予想外だ。

なんて、横で呟いている、悠。

あたしは、こうなるのがわかってたから

嫌だったのにぃーーーっ!

女子の恨みは、怖いんだってば。

「お2人さん。お疲れ様。」

「っ!親父っ。」

「こ、校長先生っ。」

校長室にいたんだぁ。

全然気づかなかったww

「大丈夫だった?琶炉ちゃん。」

「は、はい。なんとか。」

「ならよかった。後、私のことは“お父さん”って呼んでくれていいから。」

「あ、はい。お父さん。」

ここ最近・・・というよりも

今日の朝食の時間で、ずいぶんとフレンドリーに

なったと思う。

本当に、お父さんって感じ。

「悠も、大丈夫だったか?」

「まぁな。想像以上に、疲れたけど。」

「まぁ、好きなだけここにいていいから。ゆっくり休みなさい。」

「そーする。」

ふかふかのソファに腰を下ろした悠が、

ポンポン、とソファを叩いている。

ココに座れってことかな・・・?