My許嫁はイカレポンチ?

「あ、あの子・・・。」

「羽爾野森君の隣に座ってる・・・。」

「舞川さん、だよね・・・。」

・・・なんか、視線を感じる。

ヒソヒソヒソヒソ。

もーっ!鬱陶しいなぁーっ!

「悠?」

「んだよ、琶炉。」

「すごく視線を感じるんだけど。」

「んなの知んねー。気にしすぎなんじゃねーの?」

・・・いやいやいや。

そんなことは、ありませんぞ?

絶対見てるでしょ、女子の皆さんが。

そんなことを思っていたとき。

「はい、皆さん席に着いてー。」

先生が、教室に入ってきた。

ふぅ・・。助かった・・・。

神の助け・・・。

「皆さん、おはようございます。今日は少しだけお話があります。」

・・・?

なんだろう?

「舞川さんは、これから羽爾野森さんとなりますので。皆さん間違えないように。」

・・・って、なんじゃそりゃーっ!

なんで、わざわざんなこと言うんだよっ!

ふざけとんかっ!

「家庭の事情というものなので、皆さんは詮索しないうようにしてくださいね。」

先生のそんな話は、もう誰も聞いちゃいない。

クラスメイトの視線は、全部あたしと悠を捕らえていた。

「悠ー。やばいってー。」

ヒソヒソ声で、悠に話しかける。

「・・・だな。とりあえず、校長室に逃げっぞ。」

悠も危険を感じとったようだ。

チャイムがなったら、

1、2、3、の合図で、

2人で教室を走りだす。

・・・という作戦で、

チャイムが鳴るのを待つ。

キーんコーンカーンコーンー♪

よしっ!鳴ったっ!