そして、教室で。

「ふぅ・・・。うるさかったぁ・・・。」

「お前、こけそうになんなよ〔笑〕」

「っ!わるかったわねっ!」

「あー悪い悪い。怒んなって。」

あたしは、悠が近くにいろっていうから

しかたなく悠の机の近くに立っていた。

「先生達、知ってるの?」

「何が?」

「だから・・・その、あたし達のこと・・?」

「あぁ。それなら心配ねーよ。なんせ、俺の父親はここの校長だし。」

「まぁ、そうなんだけどね。」

知らないわけないかぁ。

じゃあ、あたし今度から

“羽爾野森琶炉”

って呼ばれるのかなぁ・・・。

変な感じ。返事できないかも。

「どした?」

「んーん、別に。もうチャイムなるから、あたし席戻るね。」

「待てって。」

悠は、あたしの制服の裾を引っぱって

あたしを引き止めた。

「隣、空いてるけど?」

「・・・はぁ?」

確かに、悠の隣は空いてるわね。

皆遠慮して座らなかったから。

んで?あたしにどうしろと?

「ココ、座れよ。」

「あ、あたしがっ?」

「そう。」

よけー目立つっつーのっ!

こいつ、ホントに頭大丈夫?

朝からイカレポンチ?

「俺の隣から、離れんな。」

「・・・。」

「返事は?」

「・・もーっ!わかったわよっ!」

荷物、持ったまんまだったから、

そのまま悠の隣の席に、腰を下ろす。

はぁ・・・。朝からなんで、こんなことになってんだろ・・・?