「は、琶炉様?悠様?」

「あ。・・・やっば・・。」

メイドさんがいたの、忘れてた。

そうとう焦ってるなぁ・・・。

当たり前だよね、目の前でキスされちゃあ

あたしだってうろたえるわ。

「ゴメン。驚かせちゃった?」

「い、いえ。仲が本当によろしいんだなと思いまして。」

ちょっとだけ、顔を赤くしている

メイドさん。

無垢で可愛い人だなぁ・・・。

「おーい、琶炉ー。」

「何よっ!」

「朝飯、食い行くぞー。」

「はいはい。ちょっと待ってよ。」

急かす悠に対応しながら

メイドさんにも声をかける。

「じゃ、あたし悠と行くからっ。慌ただしくてゴメンねっ。」

「全然かまいませんよ。お部屋、整えておきますね。」

部屋をでるあたしに向かって、

ペコリ、とお辞儀するメイドさん。

もっとゆっくりしたかったぁーっ!

悠の奴めぇ・・・。

「琶炉?」

「何っ?」

「おはよう。」

「っ・・。・・おはよ。」

今さら挨拶かいっ!

でも、

少しだけ今、ドキってした・・・?


・・・なんて

気のせいか。