部屋に戻ってから、執事に言われて俺は風呂に入った。

その後、風呂あがりで廊下を歩いていると・・・

前から、ちっこくてピンクのものが歩いてくる。

俺の許婚、琶炉だ。

初めて会ったときから、ずっと思ってたことだが

あいつは俺よりも、ずっとちっこい。

身長だって、俺の頭2コ分以上違うし。

肩幅も、腕も、足も、俺の半分くれーしかない。〔大きさがな。〕

いわゆる“ちょーちっちゃい奴”

メイドを連れて、テコテコトコトコ、廊下を歩くあいつは

小動物みたいで、なんか可愛いー気がする。

「風呂、入ったんだ。」

思わず、すれ違い際に声をかけてしまう。

まっすぐ俺を見て・・・いや、見上げて

「うん。」

と頷いた、琶炉。

「ふーん。」

ホントは、これだけで済まそうと思ったけど

つい、口が滑って・・・

「可愛いじゃん。」

なんて、余計なことを言っちまった。

「なっ・・・!いきなり何言ってんのっ?」

あーあ。動揺させちまった。

こうなるから、いわねーようにしてたんだけどな。

なんか、こいつの前では抑えがきかねえ。

「いや、別に。本当のことを言っただけ。」

とりあえず、自分のキャラどうりの返答。

ま、嘘じゃねーけど。

「あっそ。・・・ま、まぁ、ありがと//」

・・・こいつは、いっつも

“照れてない”

とか言ってるけど。

ぜってー、照れてるだろ。

顔とか、真っ赤だしよぉ・・・。

素直じゃねー奴。