・・・が、部屋へと戻る途中。

ある人物と、遭遇した。

悠だ。

「風呂、入ったんだ。」

悠はそう言って、あたしを横目で見た。

「うん。」

こくん、と頷きながら、あたしは返事をする。

「ふーん。可愛いじゃん。」

「なっ・・・!いきなり、何言ってんのっ?」

「いや別に。本当のことを言っただけ。」

ニヤリ、と意地悪な笑みを見せてくる。

なんで、こんなタイミングで会っちゃうんだよぉー・・・。

おんなじ家に住んでんだから、

当たり前なんだけどさぁ。

・・・ま、まぁ、一応お礼は言っとく。

「あっそ。・・・・まぁ、ありがと//」

別に他意はないっ。

「何?照れてんの?」

「うっさいっ//」

照れてないってのっ!

もーこいつなんか知んないっ!

あたしは、メイドさんに

「行きましょう?」

と声をかけて、その場を去った。

「・・・おもしれー奴。」

廊下には、そう言う悠の声が

響いていた。