校長先生がそう言い終わるか、終わらないうちに、静香の目から溢れるように涙が落ちた。目のウロコが落ちて、涙が堰を切ったように流れ出したのだ。


自分は、今の今まで、なんて思い上がった人間だったんだろう。


私は知らず知らずのうちに、あの子たちを見下していたのかもしれない。


静香は、初めて『宿題』の答えがわかったような気がした。

そして、あんなに反発していた金森先生の人間としての凄さに気がついた。


私は、教師、失格だった。