この一件で、静香は、自分の甘さを思い知らされた。

金森先生から渡されていた名簿をいかに安易に読んでいたか。

もし、あの時、怪我人でも出ていたら、大変なことになっていたかもしれない。


静香は、名簿を取り出すと、丁寧に1人1人確認しながら注意書きを読み込んでいった。

20の瞳には、常に自分の行動がうつっているのだ。

そして、20の瞳1人1人に責任を持って行かなければならないのだ。


静香は、今までになく身が引き締まる思いだった。