「金森先生が苦手ですか?」


珈琲にフレッシュミルクを注ぎながら、校長先生が問いかけた。


「……そうですね。正直、金森先生のやり方には、ついていけません」


「金森先生は、自分にも他人にも厳しい人ですからね」


「どうして、特別支援学校の先生になられたのか、私には、理解しかねます。子どもが好きそうにも見えないし。あんなに厳しかったら、子どもたちが萎縮してしまいます」


「………それは、どうかしらね。そうとばかりは、言えないかもしれませんよ」


「えっ」