わたしとあなたのありのまま ‥3‥

「峰さん、間違えてる。そこ、俺の席」

言いにくそうに小声で物申す男子を、綾子は涼しげに見上げ、

「この時間だけ変わって。それとも……どうしても、ほのかの隣がい?」

脅迫ともとれる問いを平然と返して、有無を言わさず私の隣を奪い取った。



そして、机に腰を引っ掛け、後ろを向いたまま呆然としている私に、

「ほのか、座れば?」

溜息混じりに言った。



ゆるゆると身体を半回転させ、腰を椅子の上に落とせば、

「ほのか、最低」

と。隣から最大級の中傷が飛んで来た。



「はぁ? 何で私が?」

思わず、勢いよく顔を横向けて、隣の綾子を見た。



「ほのかが不満ばっか言ってるから田所、変わろうと努力したんだって」


「それ、私も聞いてたってば。てかさ、綾子はいっつも田所の味方だよね」

ムスッと膨れて言い返した。