平静を取り戻した時に振り返れば、わかるんだけど。

そう思ったら、悪いのはいつだって私の方じゃん、反省……。




田所はあの翌日から、二時限後の休み時間とお昼休みは必ず、私のクラスにやって来るようになった。『飛んで来る』って表現の方がしっくりかも。



そうして二週間が過ぎ、今に至る。


田所は未だ、私たちと一緒に音楽室に居座っている。三時限目始業のチャイムが鳴り響くも、全く動く気配がない。



何を思ったか田所は、私の背後に強引に自分の身体を割り入れて来て。

一つの椅子に二人、前後に重なって座るって、かなり無理あるでしょ。私のお尻が前に押されて落ちそうになる。



「ちょっとー、落ちちゃうじゃん。キツいんだって、どいてよー」

田所を振り返って見上げ、不満げに苦情を言えば、

「ほのかのケツがデカいせいだろーが。俺は悪くない」

と、意味不明な責任転嫁。