私の良さって、女としての魅力じゃないじゃん。とっととそこに気付けよ田所、と思う。
「田所……大好き」
結局――
最終的にはこれ。いっつもこれ。
両腕をその首の後ろに回して、背の高い田所に爪先立ちになってまで抱き付いた。
田所も、再びぎゅうっときつく抱き締めてくれる。
「ほのか……食べてい?」
「え? 今?」
「ん、今。食べたい」
うわっ、突然の欲情?
普段はどんなに誘っても静寂を保っているくせに。お陰でこっちは欲求不満なのに。
どうして今なの?
――と、不満は多々あれど。
「召し上がれ」
なんて。迷わず答える私はバカだ。バカ過ぎる。
もう多分、五時限目はとっくに始まっている。私たちは始業チャイムを聞き逃したんだと思う。
「田所……大好き」
結局――
最終的にはこれ。いっつもこれ。
両腕をその首の後ろに回して、背の高い田所に爪先立ちになってまで抱き付いた。
田所も、再びぎゅうっときつく抱き締めてくれる。
「ほのか……食べてい?」
「え? 今?」
「ん、今。食べたい」
うわっ、突然の欲情?
普段はどんなに誘っても静寂を保っているくせに。お陰でこっちは欲求不満なのに。
どうして今なの?
――と、不満は多々あれど。
「召し上がれ」
なんて。迷わず答える私はバカだ。バカ過ぎる。
もう多分、五時限目はとっくに始まっている。私たちは始業チャイムを聞き逃したんだと思う。



