とは言っても、一部の女子の視線は未だ彼に釘付け。


何故なら……。

私の彼、田所悠斗(ユウト)は、眺めているだけで幸せになれるほど、超絶美形男子だからです。




「腹減った。ほのかちゃん、何か菓子持ってね?」

言いながら、机の横に掛けてある私のリュックを、引っ手繰るように手にする。大胆で大雑把な行動はいつものことなんだけど、ちょっとだけムッときた。



「勝手に触んないでよ!」

負けじとそれを引っ掴んで文句を言えば、

「てめ、俺に見られちゃまずいもんでも入ってんのかよ?」

もの凄い不機嫌顔で私を見下げ、低く威圧的な重低音で凄んで来る。



「んな訳ないじゃん」

「じゃ、いいじゃん」


くっそぉ……。