わたしとあなたのありのまま ‥3‥

「何? 『俺としたことが』って。田所は今日もいつも通りだったよ? 言うこと為すこと全部、田所らしかったよ?」

「えっ? 何それ? 俺がいつもバカばっかやってるみたいな言い草じゃね?」

「やってるじゃん。バカばっかやってるじゃん。てか田所、バカじゃん」

「ひでぇな、それ」

田所は酷く残念そうに呟いて、力なく足元に視線を落とした。


「でも、」

構わず私は続けた。

「そんな田所が、私は大好きだから。田所の全部が、私は大好きだから」

田所の首に、マフラーの上から両腕を巻き付けて、背伸びまでしてぎゅうっと抱きついた。


「俺なんかのどこがそんなにいいのかねー」

ふざけた感じでそんなことを言いながらも、田所はその両腕を私の背中に回して、私を抱き締め返してくれた。


「だから全部だって言ってんじゃん」

「俺なんか人間的には負けっぱなしなのに。進藤にも、嵯峨崎にも。だから――

――だから、ずっと不安だった」

切なげにこぼして、田所は私を閉じ込めた両腕に、一層力をこめた。


苦しい。でも、幸せ。


「田所の私への愛は、誰にも負けてなんかないよ。田所言ったじゃん。私なんかをこんなに愛せるのは俺だけだって」

「そうだっけ?」

「うそ? 忘れたの?」

勢いよく身を離し、田所を見上げた。