わたしとあなたのありのまま ‥3‥

そうっと、恐る恐るその頬に触れてみたら、

「あっつっ!」

吃驚するぐらいに熱かった。


「田所、すっごい熱じゃん。もう、何やってんの?」

バカだ。バカ、バカ、田所のバカっ!


だけど私の怒りなんかお構いなしで、田所は進藤くんに向かって、強めの語気で言い放った。


「ほのかは――

――誰にもやらねぇよ?」


「もう今はそんなこと……」

どうでもいいよって続けようとしたんだけど、

「いらねぇよ?」

進藤くんとクチビルが、仲良く口を揃えて言い返した。


肩透かしを食らった田所は、「えっ?」と間抜けな声を漏らす。


「寝ても覚めても田所くんだけ。そんな秋山さんに、もう興味なんかないよ」

進藤くんはそう言って、爽やかに笑った。進藤くんの言葉や表情にはいつも、何となくだけどスポーツマンシップが見え隠れする。

素敵男子だなぁと、今更だけど痛感。


だがしかし、

「何だとー?」

食ってかからんばかりの剣幕で田所が唸る。


「田所、なに怒ってんの? 今のは悪口じゃないってば」

田所を見上げながら、そのお腹を肘で軽く突いてやった。


「えっ?」

またも間抜けな声を小さく漏らして、私を見下げた田所。

状況的に、進藤くんは田所を安心させようとして、言ってくれたんでしょうが。そんな判断も、今の田所には出来ないみたい。熱に冒されて、思考がいつも以上に麻痺しているんだ、きっと。