それ、もはや犯罪じゃない。そう思うも、口を挟むことなんかできなくて、ただ黙って聞いていた。
『そのまま酔った勢いでって思ったけど、ほのかは平気で雰囲気とかブチ壊せる子じゃん? そこが計算ミスだったなぁって』
そこで、ハハッと冬以は空笑いを挟む。
『しょうがないから家まで送った。もうそん時はほとんど諦めかけてたんだけど、まんまと家上り込むチャンスにありつけたからさ。朝方までほのかの寝顔ずっと見てて、それからほのかが目ぇ覚ます前に、ベッドん中潜り込んだ。そんで、あたかもそういう行為をしたみたいに偽装した。キモいだろ?』
一気に喋ったからか、そこで冬以が、溜息のように小さな息を吐いた。
終わったかな、と。冬以の話を聞くのが苦痛でしかなかった私は、ホッとした。
けれどすぐ、冬以が再び口を開く。
『嫌えよ、ほのか。俺のこと嫌って……』
縋るように懇願するように、冬以が弱々しく口にした言葉。冬以の気持ちが、ぼんやりだけど私に伝わってきて、またどうしようもなく胸が苦しくなった。
「キモい。私の寝顔ずっと見てたとか、キモい」
本音を伝えた。だって冬以がそれを望んでいるから。
『だよね』
何が可笑しいのか、冬以はフッと息を漏らした後、小さくて短い笑い声までこぼした。
『そのまま酔った勢いでって思ったけど、ほのかは平気で雰囲気とかブチ壊せる子じゃん? そこが計算ミスだったなぁって』
そこで、ハハッと冬以は空笑いを挟む。
『しょうがないから家まで送った。もうそん時はほとんど諦めかけてたんだけど、まんまと家上り込むチャンスにありつけたからさ。朝方までほのかの寝顔ずっと見てて、それからほのかが目ぇ覚ます前に、ベッドん中潜り込んだ。そんで、あたかもそういう行為をしたみたいに偽装した。キモいだろ?』
一気に喋ったからか、そこで冬以が、溜息のように小さな息を吐いた。
終わったかな、と。冬以の話を聞くのが苦痛でしかなかった私は、ホッとした。
けれどすぐ、冬以が再び口を開く。
『嫌えよ、ほのか。俺のこと嫌って……』
縋るように懇願するように、冬以が弱々しく口にした言葉。冬以の気持ちが、ぼんやりだけど私に伝わってきて、またどうしようもなく胸が苦しくなった。
「キモい。私の寝顔ずっと見てたとか、キモい」
本音を伝えた。だって冬以がそれを望んでいるから。
『だよね』
何が可笑しいのか、冬以はフッと息を漏らした後、小さくて短い笑い声までこぼした。



