わたしとあなたのありのまま ‥3‥

「今よりもっと――

俺に惚れさせてやる」


自信満々な憎たらしいドヤ顔で私を見据えて言い、更に、下手くそなウィンクまでかましやがった。



プチッと。

頭の中で何かが切れる小さな音が聞こえた。



少し大人になって、自意識過剰男の戯言だと聞き流せばいいだけのことかも知れない。でも出来なかった。


どうにも我慢ならなかった。



「あのさ、じゃあ言わせて貰うけど。あんたさー、出席番号順でクラスの女子全員に告ってるでしょ? 青井さん、秋山ほのかを飛ばして上田さん、小川さん、北川さん……。そんで一周回って、今度は飛ばした子。だから私の番。でしょ?

何なの? そのローテーション。女子だったら誰でもいいの?

私の言ってることわかりますか? いっとくけど、飛ばされたこと怒ってんじゃないからね?」


「誰でも良くねぇし。だから最初、秋山は飛ばしたんだし」



むっかぁー!