必死でもがいているのに、実質的には無抵抗だというこの状況。
まさか……まさか瀬那くん、これを同意とみなしたりしないよね?
けれど――
「ほのか、愛してる」
瞼を軽く伏せた瀬那くんの顔が間近に迫る。
『愛してる』って……。瀬那くん、一方的に行為を開始しちゃった?
このままじゃキスされる。そんなのイヤだ。誰か助けて。
危機一髪のところでヒーロー参上なんて、そんなご都合主義展開があるはずもなく。
回避するすべもなくて、ただ、祈る思いで硬く目をつぶった。
ゴツッ――
額に鈍い衝撃。
それは大して痛みは感じなかったけど、予想外の事態にびっくりして、反射的に目を見開いた。
「ほのちん、油断しすぎ。そんで、男ナメすぎ」
瀬那くんはそう言って、いつもの悪戯っぽい笑顔を見せた。
私の上から素早く身を引いた瀬那くんは、元居た部屋の真ん中に胡坐をかいて座り直す。
何? 一体、何が起こってんの?
状況がさっぱり呑み込めず、だけども拘束を解かれた今、床に寝転んでいる理由もないので、私もゆるゆると起き上がった。
伸ばした右腕を、肘を折った左腕で胸の前に抱え、何やら準備体操みたいなことをしながら、
「俺って俳優になれんじゃね?」
瀬那くんはニッと満足げに微笑んだ。
まさか……まさか瀬那くん、これを同意とみなしたりしないよね?
けれど――
「ほのか、愛してる」
瞼を軽く伏せた瀬那くんの顔が間近に迫る。
『愛してる』って……。瀬那くん、一方的に行為を開始しちゃった?
このままじゃキスされる。そんなのイヤだ。誰か助けて。
危機一髪のところでヒーロー参上なんて、そんなご都合主義展開があるはずもなく。
回避するすべもなくて、ただ、祈る思いで硬く目をつぶった。
ゴツッ――
額に鈍い衝撃。
それは大して痛みは感じなかったけど、予想外の事態にびっくりして、反射的に目を見開いた。
「ほのちん、油断しすぎ。そんで、男ナメすぎ」
瀬那くんはそう言って、いつもの悪戯っぽい笑顔を見せた。
私の上から素早く身を引いた瀬那くんは、元居た部屋の真ん中に胡坐をかいて座り直す。
何? 一体、何が起こってんの?
状況がさっぱり呑み込めず、だけども拘束を解かれた今、床に寝転んでいる理由もないので、私もゆるゆると起き上がった。
伸ばした右腕を、肘を折った左腕で胸の前に抱え、何やら準備体操みたいなことをしながら、
「俺って俳優になれんじゃね?」
瀬那くんはニッと満足げに微笑んだ。



