それでも疑心は拭いきれなくて。『自分を信じろ』って言われても、信じきれないから困っているわけで。
「でも冬以が……冬以のあの時の態度、そういうことが本当に無かったんだとしたら、説明つかない」
あの朝、目を覚ました私に、冬以はまるで恋人のように振舞った。それってやっぱり、そういうことシちゃったってことじゃないの?
「アイツの……嵯峨崎先生の芝居じゃね?」
「冬以はそんな人じゃないよ。そんな……私を騙すようなそんな卑劣なこと、絶対にしない」
思わず躍起になって言い返し、ハッとして両手で口を塞いだ。
そういう事実がなかったことを切に願いながらも、肯定しちゃってる自分、一体何なの? もう頭ん中がこんがらがって、訳が分からない。
途端、瀬那くんの顔から笑みが消えた。
「ああそっ。じゃ、やっぱほのちん、アイツとヤったんじゃね?」
酷く冷淡な口調で言い、
「……ってことでオーケー?」
そう続けて、ふっと薄く笑んだ瀬那くん。
その笑顔のあまりの冷酷さに、ひんやりと寒気を感じて思わず身震いする。
「でも冬以が……冬以のあの時の態度、そういうことが本当に無かったんだとしたら、説明つかない」
あの朝、目を覚ました私に、冬以はまるで恋人のように振舞った。それってやっぱり、そういうことシちゃったってことじゃないの?
「アイツの……嵯峨崎先生の芝居じゃね?」
「冬以はそんな人じゃないよ。そんな……私を騙すようなそんな卑劣なこと、絶対にしない」
思わず躍起になって言い返し、ハッとして両手で口を塞いだ。
そういう事実がなかったことを切に願いながらも、肯定しちゃってる自分、一体何なの? もう頭ん中がこんがらがって、訳が分からない。
途端、瀬那くんの顔から笑みが消えた。
「ああそっ。じゃ、やっぱほのちん、アイツとヤったんじゃね?」
酷く冷淡な口調で言い、
「……ってことでオーケー?」
そう続けて、ふっと薄く笑んだ瀬那くん。
その笑顔のあまりの冷酷さに、ひんやりと寒気を感じて思わず身震いする。



