抜群のタイミングで相槌を打ちながら聞いてくれていた瀬那くん。全てを話し終えると、ほんの少しの間を置いてから、ポソリと呟いた。
「要するに、ヤッたっていう確証は無いわけだ」
「なんなの? その楽観的考察。人が真剣に悩んでんのに」
思わずムッとして言い返す。
他人事(ひとごと)だと思って。でもまぁ所詮、瀬那くんにとっては他人事か……。
けれど瀬那くんは気分を害した様子もなく、
「ミクロなアイツらは、一体どこへ?」
謎の人物の行方を真面目くさった顔で問う。
「誰なの? しかも複数って意味わかんない」
「ホントにヤッたなら、その痕跡があるはずだろ?」
何となく『アイツら』の正体がわかって、唖然とする。
「やめてよ! こんな時に下ネタとか」
「ネタじゃねぇよ。確かにシモいけど。でも真実を究明するためには、どうしても必要な状況証拠だろ?」
確かに……。
もし本当に冬以とそういう行為をシちゃったんだとしたら、その痕跡がどこかにあるはずだ。
「ゴミ箱ん中にティッシュの塊とか……あっ、ヤツめ、ひょっとしてほのちんの中に?」
「もう! 今必死に思い出してんだから、黙ってよ」
あまりに生々しい表現に、思わず声を張り上げた。
ごめん、と。しょんぼり俯いた瀬那くんに、ほんの少しだけ胸が痛んだ。ほんの少しだけ。
「要するに、ヤッたっていう確証は無いわけだ」
「なんなの? その楽観的考察。人が真剣に悩んでんのに」
思わずムッとして言い返す。
他人事(ひとごと)だと思って。でもまぁ所詮、瀬那くんにとっては他人事か……。
けれど瀬那くんは気分を害した様子もなく、
「ミクロなアイツらは、一体どこへ?」
謎の人物の行方を真面目くさった顔で問う。
「誰なの? しかも複数って意味わかんない」
「ホントにヤッたなら、その痕跡があるはずだろ?」
何となく『アイツら』の正体がわかって、唖然とする。
「やめてよ! こんな時に下ネタとか」
「ネタじゃねぇよ。確かにシモいけど。でも真実を究明するためには、どうしても必要な状況証拠だろ?」
確かに……。
もし本当に冬以とそういう行為をシちゃったんだとしたら、その痕跡がどこかにあるはずだ。
「ゴミ箱ん中にティッシュの塊とか……あっ、ヤツめ、ひょっとしてほのちんの中に?」
「もう! 今必死に思い出してんだから、黙ってよ」
あまりに生々しい表現に、思わず声を張り上げた。
ごめん、と。しょんぼり俯いた瀬那くんに、ほんの少しだけ胸が痛んだ。ほんの少しだけ。



