わたしとあなたのありのまま ‥3‥



進藤くんとはその場で別れ、大急ぎで田所の元へと戻った。



けれど、中庭のベンチには既に田所の姿はなく。



綾子たちに尋ねてみたけど、

「あ、ほんとだ、悠斗居ないね。今さっきまで、そこでダルっとしてたんだけど」

照哉くんはベンチを目で差してそう言い、何故だか、ははっと笑った。



「『ははっ』じゃねーよ」

ボソリ、低くこぼせば、

「ちょっとー、照くんに当たんないでよ」

すかさず綾子が文句を言う。



仲のよろしいことで。



と、

「どうした? ほのちん」

横から口を挟んで来たのは、学校一のイケメン瀬那くん。