わたしとあなたのありのまま ‥3‥

無意識のうちに、私は田所の手をギュッと握りしめていた。


「あっ」

「『あ』じゃねぇわ」


更に不機嫌度がアップした田所に、思わず身体がビクッと跳ねた。



怖い、怖いよ、田所。私は何も悪くないのに。

悪いのは、私とお付き合いしたいとか訳わかんないことを言っている、この目の前の進藤くんなのに。





そして――

体育館裏まで連れて行かれた。


そこまでの所要時間、推定30秒。往復で1分だから、話をする時間は実質2分ですけど……とか余計な心配してみたり。



ヒタと立ち止まった進藤くんは、ゆっくりとこちらを振り返った。