わたしとあなたのありのまま ‥3‥

「で、田所は?」


「バスケ」


右隣の田所はこちらを見向きもせずに、正面向いたままどうでもよさそうに答えた。



「なんでバスケ?」


「『なんで』って、理由がいんのかよ?」


「だって田所、中学ん時サッカー部じゃん」


「バーカ、だからだわ。『元サッカー部』の肩書が俺には重い」


田所はようやくこちらに視線を寄越し、妙に真面目くさった顔で言う。



「何それ、大袈裟な。てか、田所ってバスケ出来んの?」


「てめ、ふざけんな。俺のダンク、まじやべぇぞ。昨日も華麗に決めてやったし。なぁ?」


身を少し乗り出して、田所は私を通り越して瀬那くんに同意を求めた。



そう言えば、昨日の放課後、田所がバスケの練習をしに行くって言ったから、一緒には帰らなかった。



「えー、すごいじゃん」

思わず感嘆の声が漏れた。


『ダンク決める』って、人間業じゃなくない? 素敵過ぎじゃない?