わたしとあなたのありのまま ‥3‥

冬以の顔がほんのり曇る。チクンと胸が痛み、制服ブラウスの胸元をギュッと握りしめた。



けれどすぐ冬以は、清々しいほどの爽やかな笑顔を浮かべ、

「そっか、わかった」

と穏やかに言った。



冬以はゆっくりと踵を返し、私に背を向ける。そして、一度もこちらを振り返ることなく愛車に乗り込んだ。


走り出した冬以の車はぐんぐん小さくなる。そして、二つ先の四つ角を右折して消えた。




駆け足で田所に追いつき、

「お待たせ」

と声を掛けて横に並んだ。



「待ってねぇわ」

と、いつも通りの憎たらしいセリフが返って来て、なんだか妙にホッとする。



田所は立ち止まることなく歩を進めたまま、隣の私を物言いたげに見下ろした。