そのまま人気の少なそうなところ、
この方向は校舎の裏かな…?
引っ張られて歩きながらちらっと祐也くんの顔を見る。
少し顔が赤いように見えたのは気のせいかな?
いつの間にか思っていた通り校舎裏についた。
そこでやっと手をはなされる。
いったい何の用かな?
少し緊張しているように見える祐也くんを見てたずねた。
「祐也くん…な、なにっ?」
まさか怒られたり?!
それか、友達やめるとか?!
そもそももともと友達じゃないんだから関わるなとか?!
短時間でいろんな考えが頭をよぎった。
ふいに祐也くんがあたしにたずねた。
「栗原、オマエ、圭のこと好きなのか?」
えっそれはどーいう意味でだろっ?!
「え…と、友達としては好きだけど…」
「恋人としては好きじゃないんだな?」
トクン──
なんでそんな確認をするの?
「うん…」
まるであたしが圭くんのことを好きじゃないことに、
安心してるみたいに聞こえる──


