「…かっこつけたとこ悪いけどさ」
「あ?」
「もう昼休み終わるんだよね♪」
チッ──
まあいい。
終わったらコクってやる。
午後の部。
あえて栗原を見ない。
だってアイツ圭にデレッとしやがった。
あのあと圭にそんなこと気にしてるの?とか笑われた!
気にするに決まってんだろ!
結局また怒りが込み上げてきたんだよ。
怒りってか嫉妬か──
俺、ガキ。
今に見てろよ。
俺にしかデレデレさせないからな。
俺は軽く1位になった。
クラスのやつが駆け寄ってくる。
終わったーーー!
勝ったことも嬉しいけどこれでコクれる。
なのに栗原は駆け寄ってこない。
なんだよ、アイツ。
避けてんじゃねぇよ。
俺はみんなをかき分けて栗原のほうに走った。


