イタズラな笑顔



叫びだしそうになるのを必死で抑えて、



体育祭で人気が少ない校舎内に入った。



「で、紅葉、いつコクられたの?」


質問タイムすたーと♪



さっきまでのモヤモヤは一回忘れる。



「美樹が祐也君と話してるとき…」


わぉ!


「どっ、どんなかんじだったの?」



わぁー聞いちゃった聞いちゃった//



「え…なんかはずいよー」



うろたえて真っ赤な紅葉が可愛い。



「教えてよ~!」



紅葉をつつく。



「なんか、あのあとすぐ、『あ、大丈夫!紅葉ちゃんのほうが可愛いから♪』って言われて…」



「いつものかんじじゃん」



「そーなの!で、いつものことでしょ?って言ったら…」



うー!



「『もし紅葉ちゃんが倒れたら紅葉ちゃんだけはお姫様抱っこするよ』って言われたぁ…//」



「わっ、なんかすごっ!」



圭君のノリおかしいって!!


「で、何いってるの?!っていったら、
『俺、紅葉ちゃんのこと好きだもん』って真顔で言われたっ…///」



「うはぁーーーー!!!」



聞いてるこっちがドキドキするよっ!!



さすが圭君!!



よくそんなセリフ言えたね!!



うわぁ…いいなぁ…コクられるとか。



「で、紅葉どーすんの?」



「つ…付き合おっかな//」



「…ほんとにっ?!おめでとうっ!」


テンパっちゃってヤバイ!!


紅葉、圭君と付き合うんだぁ……


すごいなぁ…



カップル誕生だね!



「いつ返事するの?決まってるなら早めにしたほうがいいんじゃない?」



「だよね!体育祭終わったら返事しよっかな…」



女のあたしが見ても、



照れ笑いしてる紅葉がめちゃくちゃ可愛い。



こーゆーところが圭君好きなんだろうなぁー。



「紅葉っ、ほんとおめでとっ!!」


「ありがとっ!//」


紅葉はとびきりの笑顔で言った。