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ん…



祐也君?



「栗原、おせぇよ、バカ!!」


「え?!あたし一生懸命走ったのに!」



「速くなきゃ意味ねーんだよ!練習なんかしなきゃよかった!」



「ま、待って!行かないで!祐也君!」




ヤダ、イカナイデ




ヤダ、ミステナイデ





ヤダ、キライニナラナイデ



















「栗原さん!!」





あっ――






あたしは目を開けた。





「栗原さん、大丈夫?」




ここ、どこ…?



「大衆リレーで走ったあと、倒れたのよ。角川君が運んできてくれたの」



あ、そっか、あたしあのあと倒れたんだ…




「角川君、かっこよかったわよ!栗原さんをおんぶして運んできてくれたのよ、覚えてない?」



え、圭君が?




あたしを、おんぶ?





わぁ、やさし……







「おんぶぅっ?!」




つい叫んじゃった!




「ふふふっ♪角川くんもいろいろ考えておんぶしたんだと思うけどね♪」




「ど、どういう…?」




「そのうちわかるわよ♪」




笹山先生はふふふっ♪って笑った。




女のあたしでもドキッとするほど綺麗だった。