不安そうな顔してるのがもろわかったんだと思う。
紅葉が励ましてくれた。
「美樹、大丈夫?体調…」
「体調よりも、走ることが嫌で…」
「平気だよ!誰も責めたりしない。美樹が頑張ってることみんな知ってるんだよ?」
「え…?」
「放課後、祐也君と練習してたでしょ?みんな、美樹頑張ってるなー!って言ってたんだよ?みんな美樹を応援してるから!」
そうだったんだ…
みんな、見ててくれたんだ。
なんだ、紅葉と祐也君以外だって
みんな応援してくれてたんだ。
「あ、ほら、見てごらん?」
紅葉の指差すほうを見ると、大衆リレーにでないクラスのみんながこっちを見て笑ってた。
「栗原、頑張れ!」
「美樹ちゃん練習の成果出しちゃえ♪」
「応援してるよ~」
みんな…
みんなぁ……
涙が込み上げそうになったけど、泣くのはまだ早いと思った。
紅葉の顔をしっかり見つめて、
そのあとクラスのみんなに向かって手をふった。
「みんなぁーがんばるよー!」
笑顔で。
ふと、祐也君を見ると
祐也君もクールに笑ってた。
光に照らされて、
すごくかっこよかった。
よし、あたし、頑張れる!!
みんな、ありがとう!!


