気持ち




立ち止まった私の背中を柊夜が優しく押してくれるけど1歩を踏み出すことができない…。


その部屋はナースステーションと繋がっていて、ナースステーションを通らないと部屋へは出入りできない。必ず誰かの目がある。
自由がない気がして、その部屋に入ってしまったらもう出てくることができないような気がした。



柊夜「大丈夫だよ。行こう。」

柚「…ここ?」

柊夜「ここなら必ず誰かが居てくれるから。柚が辛くなったらすぐに助けてあげられるからね。」

柚「…やっぱりやだ!」

ぎゅっと柊夜の白衣の袖を掴んだ。
柊夜は優しく声をかけてくれるけど部屋には入りたくなかった。