すると、悠汰先生はもう一度体温計のスイッチを入れて私の前に出した。
私は黙ったまま体温計を受け取り脇に挟んだ。
悠汰先生は優しい笑顔で頭をなでてくれた。
熱が上がっていませんように……。
ピピッピピッ
体温計が鳴ると私は体温を見るのが怖くて表示を見ずに悠汰先生に渡した。
悠汰先生は表示を見ると、少し険しい顔になった。
体温、高くなってるのかな…。
悠汰「柚ちゃん、熱も上がってきてるからベッドに戻ろう。」
悠汰先生は優しく、でもいつもより強く言った。
柚「いや…。」
いったい私の体温は何度だったんだろう。
ベッドに戻りたくないよ…。
迷惑をかけてるのはわかってるけど…。

