時間は少し遡り、イブナクが部屋を出ていって、しばらく後。

多少はイブナクが部屋から出たことが気になったライアスはアフストイの言葉にダメ出しをしていた。
「イブナクは人間だから、魔力の流れは視えない。でも悪魔狩りはそれなりに使える戦力だ。仲良くしろとは言わないが、せめて喧嘩はするな。」
「なによー。ライアスはイブナクの味方?」
アフストイは反論するが、ライアスは面倒くさかったがため息をつきながら答えた。
「どっちが味方とかどっちが大事とかそういうんじゃない。互いに利害が一致するからな。そこはアフストイとイブナクも一緒なんじゃないのか?」
アフストイは露骨に拗ねた顔をして転移を使って部屋を出た。

「なあ、ドリウス。」
ライアスは一人だけ部屋に残っているドリウスにきいてみる。
「どうしてあいつら微妙に険悪なんだ?」
「わかんね。」
ドリウスはニヤニヤしながら答えた。
しかし、その直後、真剣な表情に変わった。