その頃、ライアス達に【引きこもり悪魔】のレッテルを貼られた傲慢のサキマは水鏡で強欲のアーヤと話していた。

「強欲の。大量の武器、確かに受け取った。この借りは必ず返そう。」
「傲慢の、魔界の神になる気か?」
「ああ、うんそのつもり。」
「しかし天界の加護を受けた武器は悪魔には使えないぞ?当然、七罪たる余も使えない。どうするつもりだ。」
「大丈夫だ。問題ない。悪魔に使えない武器なら、使える者に使わせりゃいい。」
そのために、館に人間を囲ってるわけだしね。
サキマの不穏な笑顔が見えたが、アーヤは気にした様子もない。
「借りだが。」
アーヤからサキマに話しかける。
「魔界の情報を定期的に流してくれたまえ。些細なことも、全てな。」
魔界に放つ密偵は多いほうがいい。ライアスやイブナクが志半ばで他の悪魔に殺される可能性もあるのだ。
「強欲のがそれだけでいいんならこっちのほうはそれでりょーかい。」
「では余は、忙しいのでまたな。また近いうちに武器ができる。3割は傲慢のに贈ろう。」
「おっけー。」
アーヤから水鏡の魔法が切られる。

その瞬間、水を入れた銀の盆は何も写さなくなった。

「近いうち、か。次の武器が出たら…中級悪魔どもを狩りに行くか。」
サキマは背筋が凍るような笑顔で微笑んだ。