「得体の知れない奴と血の契約したのはいいもののこれからどうしたもんかね。なんか嘆くのも面倒になってきた。」
ドリウスの前で堂々と得体が知れない呼ばわりをするライアス。しかしドリウスはニヤニヤしているだけである。
「城行こう」
「城ってルファン様の城か?」
「そこ以外ないだろ。」
「何のために行くんだよめんどくせぇ。」
「現状を正確に知るにはそこが一番手っ取り早い。面倒じゃなくなるだろ。」
怠け者のライアスの操作方法をよく心得ている。

ライアスとドリウスは翼を広げ城へ向かって飛び立った。
上空では中級悪魔が戦闘しているので低空飛行だ。
時折、魔獣に化けた中級悪魔の炎や吹雪が翼をかすめたが下級悪魔たるもの逃げる以外の選択肢は存在しない。