「ん~…。」

部屋でくつろぎながらアフストイが唸る。
「サキマ殿が不在なわりに、魔力が濃いんだけど…。」
「それは俺も同意。」
ライアスは同意する。
「どう考えてもアバドンの魔力じゃないよねぇ…。」
「居留守だな。」
ドリウスが断定的口調で言う。

「そもそも魔力が森に満ちてたわけだが傲慢のサキマは強いのか?」
話は少し変わるけど、と前置きしてアフストイが話し出す。
「ただの推測だけどね…あの植物はサキマの魔力で変異したもの…かも。」
アフストイは言葉を重ねる。
「傲慢とは。悪魔を悪魔とも思わない。人を人とも思わない。神を神とも…思わないかも。」
「忍耐を試されてんのか?」
「このまま出てこないんじゃね?」
ライアスは疑問を口にし、ドリウスは推測を述べる。
「アホらしいな。俺はだらだらするのは得意だ。気長に待ってやるか。」
「相手は森の生態系を変えちゃうくらい強いんだから、短気は禁物かもね。」
アフストイも慎重論を推す。

こうして傲慢のサキマの屋敷でだらだらする生活が始まった。