「嫉妬のはオマエらについて回ってるようだがオレは屋敷から出る気はないんでな。用があったらオマエらが来い。」
「めんどくせぇな。」
ライアスはいつものセリフと共にため息をついた。

「次に来るときは手土産を持ってこい、男でも女でもいい。」
ライアスは無言でユーギットに背を向けると片手をあげおざなりに振って地下室を出た。

地下室の外ではアフストイとドリウスが待っていた。
微妙に距離が開いている。
アフストイはドリウスのほうを見ようともしていないが、ドリウスはニヤニヤしている。
さっき助けてって情けない声をあげていたのはどこの誰だっけ、と思いつつも、ライアスは声には出さない。
相性が悪いのか、ライアスという血の契約者を介して馴れ合うつもりは無いかのいずれかであろう。
ドリウスとアフストイが喧嘩さえ始めなければ問題はない。
利害の一致で血の契約をしただけで、わざわざ仲良くする必要はないのだ。