子悪魔ライアス★下克上~Der Traum des Teufels~

「温泉はどこも混浴だけど、専用の服があるから問題ない。」

ライアスの不機嫌さを誤魔化そうとして、イブナクが説明するが。

「どうせ脱ぐんなら服を買った意味って?」

ライアスの不機嫌がなおらなかったので、イブナクはため息をついた。

「その服だって、ちゃんと似合ってるからいいじゃん。」

ライアスが硬直する。

「ライアス?」

ドリウスがライアスの顔をのぞきこむ。

「うわ、真っ赤…。」
「うるさいっ!!」

ライアスがドリウスに怒鳴る。

「その…。」
イブナクはそれ以上は何も言えなかった。
ライアスから目を逸らし、さっさと前を歩いていく。

「ま、お互い外見は変わったよな。」
ドリウスが何でもないことのように言う。
「そうだな。」
ライアスはドリウスにそう答える。
「悪魔の見た目の良さは力の象徴なんでしょ?」
スノーが質問する…というよりは確認するかのように聞いてきた。
「「うん。」」
ライアスとドリウスの返事がシンクロする。

「着いた。」

先頭を歩いていたイブナクが3人に声をかける。

4人は温泉の中へ入っていった。