「次は色欲か?」
ドリウスがライアスに尋ねる。
「好戦的でない、って条件で選ぶならそうなる。うまく血の契約ができればいいが。」
「色欲ね。挨拶に行くとしますか。」
「七罪同士って面識ないのかよ。」
ライアスがアフストイに聞く。
「人間じゃないんだから、つるまないよ。例外は先代が魔界に現れたときくらいと聞いてるかな。七罪は最上級悪魔になるからわざわざ互いに血の契約をする必要はないしね。」
「じゃ、ドリウス、案内頼む。」
「あ、実は色欲がどこにいるかは知らんよ。」
「…はぁ?」
ライアスはぽかーんとしている。
「だって、オマエ、城を出たとき、色欲と嫉妬どっちに行くかって聞いたじゃん?それは両方知ってて始めて出るセリフじゃねぇの?」
「色欲って言われたらノアのおっさんに聞くつもりだった。」
何も悪くないかのような顔で答えるドリウス。
「ルファン様の城に行ったのかぁ。今のあの城はもぬけの殻でしょうに。」
「仕方ねぇ、昨日の今日でなんかアレだが、ルファン様が魔界に現れる前から生きてるらしいし、また城に行くか。」
「昨日の今日と言ってもライアスは3日ほど昏睡してたな。」
ライアスが想定していたよりも意外と時間が経っていたが怠け者のライアスにとってはいつものことだったのでドリウスの言葉は気にしない事にし、翼を広げようとした。
「あ、飛ばなくていいよ。転移すればいいから。」
アフストイがそう言うと、3人は瞬時にアフストイの屋敷から消えた。