ライアス・ドラゴンは小回りが効く体躯を活かしダーク・ドラゴンの背中に鋭い爪を叩き込んだ。

しかし堅い鱗に弾かれてしまう。

ダーク・ドラゴンはライアス・ドラゴンの攻撃を鱗で防ぐことができるのを想定していたのか、巨大な体を素早く反転させる。
ダーク・ドラゴンの尻尾が真正面から当たり、ライアス・ドラゴンは遠くへ飛ばされた。

ライアス・ドラゴンの蒼い体に赤い血がにじむ。

しかしライアス・ドラゴンはダーク・ドラゴンに向かって吹雪を吐き、追撃を許さない。

『ライアス、今から教える魔法を使うのよ。』
ライアス・ドラゴンにスノーの念話が届く。

ライアス・ドラゴンに魔力が集まる。

ダーク・ドラゴンは集中力を散らすべく5枚の翼からかまいたちを作り出し、ライアス・ドラゴンを攻撃した。

しかしライアス・ドラゴンは集めた魔力を散らすことなくかまいたちを避ける。

『…動くなっ!!』
ダーク・ドラゴンは叫ぶ。

ライアス・ドラゴンは動けなくなった。
尻尾を奪われているが故の隷属の言葉だったが、動けなくてもライアス・ドラゴンは魔力を集め続けるままだ。

詠唱を辞めさせることはできない。

ライアス・ドラゴンの魔法が完成する。