ドリウスは血塗れになったライアスを部屋に連れ帰り浴場に放り投げた。
「血塗れだ。もう殺っちまったもんはしゃーなしだから洗い流してから考えるしかない。」

ライアスは自分の体を見る。確かに血塗れだった。
「こんなつもりじゃなかったんだがな…。」
ライアスは血を洗い流して、血塗れの服をどうしようか考える。
血塗れの服は洗った。
服が乾く間に着る服は転移で人間界から盗ることにした。

「げっ…これは…。」
ライアスが転移させた服はイブナクの家に放置しておいたはずのドレスだった。
魔界神ルファンが存命のときは格上の悪魔から喧嘩を売られても、ダークに任せて逃げるだけだったので服が血塗れになることはなかった。

「仕方ないからこれを着るか。」
ライアスはドレスを着た。
髪が乾くまでツインテールにはできない。

「おう、あがったか。ライア…ス…」
ドリウスが振り返るなり硬直した。
「これは人間界の服でドレスというやつ。」
「ライアス…ホントに七罪になっちまったんだな。」
ドリウスが手鏡をライアスに投げて渡す。ライアスは手鏡をキャッチして鏡の中をのぞきこむ。

少し影のある美少女?といった顔になっていた。
力を得たからといって、顔が別人のように変わるわけではないけれども。

ライアスは強い疲労感を覚えそのままベッドに突っ伏した。

ドリウスは、すぐにライアスの寝息が聞こえてきたことに安堵し、二度寝することにした。