「アフストイほどじゃないってのも理由だが、まだ遭ってない七罪が1人しかいない…ように見える。」

ライアスとイブナクは地図を見る。
陰鬱の森から遥か北、雪原に闇の魔力が漂っているのが見えた。

「北か…。」
イブナクは微妙は顔をする。極寒の地へ行くための服は持ってきていない。
「ノアさんにでも聞いてみるか?」
ドリウスがそう言うが。
「怠惰と憤怒は転生してるんだろ。あのオッサンにもわかんねぇよ。」

「アフストイが起きたら北だな。」
言い切るライアスに対して、イブナクが控えめに申し出る。
「僕、寒い土地に行くための服なんて持ってないんだけど。」
「ほいほい人間界に戻れるんならちょっと行ってくるくらいは問題ないけどな。」

「だいじょぶ。」
「こないだみたいな人間もいるんだ、ライアスも一緒に行ってこい。」
ライアスは面倒くさそうだったが、イブナクと一緒に一度人間界に行くことになった。