「あぁ…ひどい目に遭った…。」
アフストイはとても疲れた様子で客室に戻ってきた。

ライアスとイブナクは仲良く背中をくっつけて睡眠をとっている。

「あれだけライアスライアス言っといてキスマークつけて返ってくるとか。」
ドリウスがニヤニヤしながら、アフストイの首筋の赤くなっている部分をからかう。
「ち…ちが…、これは虫に刺されただけで…。」
ドリウスはそれ以上追求することはなかった。
ちょっと!追求してよ!言い訳させてよっ!といったアフストイの無言の想いはドリウスに華麗にスルーされた。
ドリウスはライアスとイブナクの布団に潜り込むという暴挙にでる。
「ドリウスっ!」
アフストイからうっかりツノが出る。

「誰がどこで寝ても問題なし。」
ドリウスはそう言うとすぐに寝付いてしまった。

「さすがにそこに4人は入れないじゃない…。」
アフストイは溜息をつき、ふてくされた様子だったが、元々使用していた場所で眠ることにしようとした…が。

ユーギットの誘惑が頭から離れず、モヤモヤとした気分でなかなか眠れそうに無かった。