子悪魔ライアス★下克上~Der Traum des Teufels~

アフストイとサキマの攻防は魔法が中心になっていた。

アフストイが闇色の炎を放つと、サキマは素早く水の魔法を詠唱し炎にぶつけて相殺してしまう。
互いに魔法について熟知しきっていた。
これではなかなか決着がつきそうにない。
そう判断したイブナクはそっとサキマの背後に近寄り、サキマの背後から霊銀の剣を振り下ろそうとしたが。

「させませんよ、背後からとは…全く呆れるほど卑怯な人間ですな。」
サキマの執事、アバドンが滑り込む。
「卑怯は悪魔だけの特権じゃないし。」
イブナクはサキマへの攻撃を止められたため、舌打ちしたが、先にアバドンを倒すことに決めた。
「人間ごときにサキマ様のお相手ができるとでも?」
アバドンが挑発的な言葉を投げるが、イブナクは気にしない。
「対抗手段があるから悪魔狩りやってるわけで。」

アバドンは刀身が黒いレイピアを持っている。

「これはライアスからの依頼として認識した。アンタを倒してそこの金髪チャラ男を倒すしかないな。」
ドリウスは、イブナクがもっとも不利と判断したのか、イブナクが最も早く決着をつけられると判断したのか。
どちらかは定かではないが、アバドンに足止めの魔法をかけた。
植物のツルが地面から伸びてきて、アバドンを足止めする。

イブナクは片方の剣で執事のレイピアを剣先で巻き上げて遠くに飛ばし、
もう片方の剣で腕の筋を斬り裂く。

「殺す気はない。悪魔ならせいぜい数カ月で治るはず。」
「サキマ様の邪魔をさせるわけにはいきませんのでね。」
アバドンは筋を斬られなかった腕で刀身が黒いレイピアを創りだした。
「人間程度にはこの程度のハンデをくれてやってもよかろう。」
アバドンは真剣な表情でイブナクを見つめる。
「ご老体、その強がり、いつまで言えるかな。」
イブナクは両手に持った霊銀の剣を構え直した。