「事実だから」

ああ、怒らせてしまう。

何で口をつぐめない?私。

「まあいい。そういうことにしとく。ところで、そろそろ出かけるか」

「はあ」

「また、そんなあきれた様な顔をする。

期待を裏切って悪いが、今日は、オレの奥さんの家に行くんだ」

「えっ。奥さんいたんだ。なのに、毎晩よその女のところをたずね歩いてていいの?」

「いいというか・・・普通だ。何も愛人も持たずに奥さん一人だけ守っていなくてはいけないわけではないからな」

へええ。