「そうじゃない。お互い様だ。

相手だって、同じだ。

同じように、どれだけ身分高い、見目麗しい男を、誘い込めるか、楽しんでるんだ。

わかるか?」

言って、座ってるあたしのほうへにじり寄って、身を近づける。

「オレは、その遊びの中で、最高の『当たり』目だ。

身分的にも、世間の評判的にも相手にとって不足はない。

当たりだから、相手は喜ぶし、オレに見捨てられたところで、光ギミに情けをかけられたってことで値打ちが上がる。

それが他の男を誘い込むための、またとない、評判となりエサになる」