「オレのこと、遊んでばっかりのしょうもない人間だと思ってる?」

遊んでばかりだとは思わない。

こう見えて、なかなかに役職の重い人で、仕事も忙しい。

ただ、ここの世の中がのんびりなので、

『夢見が悪かった』

とか

『方角が悪い』

とか、しまいには

『気分が優れない』

とか言う理由で平気で仕事を休んじゃう。

それは、光だけではなく、もっと役の重い人でもやっちゃうので、ここでの常識といったほうがいいかも。

「いいえ。光くん、忙しいのは知ってる」

光はにっこり笑う。