さっき、手ほどきをうけろって言ったのもこのヒトだ。

「よかったな。世の女共が泣いてうらやましがるな」

「何を?」

「ばか、光様がお相手してくださるってよ」

また、笑いが起こる。

何か、いやらしい感じの笑い。

ええと。

何となく、『手ほどき』っていうのが、こうやって女を口説くっていう、口だけの講義じゃないのはわかる。

でも、あたしは、ここではオトコじゃないか。

あれ?

でも待てよ、昔って、相手が同性だとか異性だとか。

同性愛者とか異性愛者って、区別が甘かったんじゃなかったっけ?

お坊さんだって、女はダメだけど、小さな可愛い男の子はOKとか。