あたしは目覚めた。

奏ちゃんが覗き込んでいる。

「出かけるぞ。準備をしろ」

でかける?

準備?

こっちは心の準備ができてない。

なにせ寝起き。

「はあ」

「しゃきっとしてくれ。お忍びだ。お供しろ」

奏ちゃんがにっこり笑う。