会場に着き、俺は真っ先に姫梨を探した。好きな人って、すぐ見つかるんだな。…そこだけ、一際目立って見えたんだ。
話しかけに行こうとしたら、姫梨は既にたくさんの御曹司や社長に囲まれてた。相変わらず、あたふたしながらも一生懸命に全員と平等に話をしている。
そうゆう優しいところも好きだったんだよなー…。なんて思っていると、俺もお嬢様方に捕まった。
俺ん家は、結構でかい病院だけど、それでも中堅レベルだから、しっかり対応しないといけないんだよな。
俺の対応次第で、うちの病院を掛かり付けにしてくれるかもしれないし、潰されるかもしれない。…本当、気が気じゃないよ。
お嬢様達はみんな、それなりに顔もスタイルもいいけど、やっぱ姫梨ほどではない。現に、ほとんどの男達が姫梨のとこに集まってるし。
…あんま姫梨を困らせるなっつーの。

