私は忘れたよ‥

家までの帰り道、私は今日一日、何の準備をしていたのだろう…と自分を馬鹿馬鹿しく思った。


朝から義姉に芯壱と夏のことをお願いしてから、子守賃を渡した。
京吾の仕事の時間に自分の仕事を合わせた。

新しい香水を買って何時間も心の準備をしていた。


なんだか知らないが京吾の鈍感さとタイミングの悪さにイライラして、
《今日はよかったのに》
とメールを入れると電話が鳴った。

京吾の言うように事務所に戻る気にはもうなれなかった。

わざわざ戻るの?してくださいとでも言うように?そっちの方がもっと馬鹿馬鹿しいと思ってまた断った。